又吉直樹さんの言葉に救われた ~鬱状態からの脱出②~

前回にこういう状態だったとお話ししました。

・人生で初めて見つけたやりたいことが叶えられなくなって、目の前が真っ暗になった

・自分のダメさに改めて気づいた

・「人生はうまくいかない」を始めて経験して、対処が分からなかった

 

そんなときに観たのが、又吉さんの近畿大学の卒業式スピーチでした。

又吉さんは「人生うまくいかないことは、これから沢山ある。ただひたすら排水溝を眺めている時間や、深夜番組が終わった後の何も映っていないテレビを観ている時間、くると思います。もし来なければ、相当幸せな人生でしょう。」とおっしゃっていました。もちろん、要約していますが。

まさに今の私だと思い見続けました。

 

その次は、又吉さんのNSC時代の話が始まりました。厳しい世界でお笑い芸人を続けられた理由でした。「僕は決してメンタルが強いわけではないと思います。僕だけじゃなくて、お笑い芸人として残った人たちも。」

非常に意外でした。さらに続きを聞くと

「途中でやめてしまった人は、自分に課すものが大きすぎたのだと思います。きっと、学生生活は楽しくて、キラキラと、やりたいこともほとんど叶えてきたのだと思います。だからこそ、講師から怒られ、才能がないと自信を責められることに我慢が出来なかったのでしょう。」

「でも僕は、まあ僕はそんなもんだろうなと受け入れることができました。だからこそ生き残れたのだと思います。」

言っていることが分かりやすい!でもそんな生き方じゃ希望も持てなくないか?と思ってしまいました。

その後、

「僕は芸人として売れたいと思っています。そして、もちろん自分にも期待しています。でも、もしあなたが人生がうまくいかないとき、自分を受け入れて現実を観るということで救われることがあるかもしれません。なので、このことを覚えておいてほしいです。」

完璧だ!!私の文章力じゃ上手く伝えられないのが悲しいけど(笑)

 

 

私は自他ともに認める完璧主義で、それゆえに何も動けなくなってしまうこともあります。

まさに私には「まあ自分はこんなものだろう」思うことなんて考えても来ませんでした。

そこで過去の自分を振り返ってみると、確かに私はそんなに大した人間じゃありませんでした(笑)

 

勉強が得意な方だったので、比較的優秀な高校に入り、音楽が好き、モテたいという単純な思いで軽音に入るも才能は芽生えず。その後やりたいこともなく、なんとなく指定校で私立大学に入学しました。そしてなんとなくサークルに入り、なんとなくアルバイトを転々としていました。最終的に落ち着いたアルバイト先では、上のポジションにつきはしましたが、上手くいかないことも多いです。そして就活の失敗。

 

こんな私にはすごく、「大した人間じゃないと受け入れる」ことが心に刺さりました。

それと同時に今までの人生が上手くいっていたのは、自分の努力や才能ではなく(全く努力をしなかったとは言いませんが)環境が良かったのだと感謝するようになりました。

 

勉強にやる気が出ていたのも、私を担当していた塾講師が優秀で、私を理解しようとしてくれる人だったから。

軽音楽部で下手ながら続けられたのも、バンドメンバーがいい人ばかりだったから。

指定校で大学も、定期テストは落とすなという塾講師のアドバイスがあったから。

私立にいけたのは、親がお金を貯めていてくれ、兄は大学に進学しなかったから。

責任あるポジションにつけたアルバイトも、上司が優秀で、信頼してくれ、フォローをしてくれ、なんでも任せてくれたから。

そして、常に口出しもせず、寄り添ってくれている友人や家族がいたから。

 

冷静に自身をみることで、「大したことない自分を受け入れる」体勢、「今までの環境に感謝する」ことが出来るようになりました。

そんな大したことない自分は、これからどんな方法で頑張っていけばいいのか、前向きに努力をしていきたいと思いました。